子供もできるヨガ哲学 ~八支則のニヤマ~

ヨガ哲学

八支則は500年頃に『ヨーガ・スートラ』にかかれた、ヨーガで「心をコントロール」するためにひとつづつ階段を上るように練習をしていく方法8つです。八段階のうちの一つ目と二つ目のヤマとニヤマ、この二つは取り入れやすいので覚えておくと普段の生活にも役立ちます。

今回はニヤマを取り上げていきます。

ニヤマ『自分にするべきこと5つ』義務自己

八支則の二番目の 『ニヤマ』 は自分自身に対してしなくてはいけない5つのことです。これもヤマと同じようにごくごく当たり前のことです。ただ、当時の背景を考えると今にそのまま当てはめるのは難しいのですが、まずは基本をご紹介します。

シャウチャ/清浄

自分を清潔に保つ

自身の身体も環境もきれいにすることで心をきれいに導びいていきます。ヨーガ・スートラでは自分の体を不浄とし、きれいにすることで三昧への一歩としています。まずは自分自身と周りをきれいにすることを始めていきます。

今の私たちは清潔に保つことで自分も気持ちがいい状態を保ち、関わることになる人への配慮にもなります。

サントーシャ/知足

満足を知る

足るを知る。自身がすでに持っていることを知り、満足すること。欲望をなくす一歩として自分が満たされていることを知り、満足すれば余計な欲望がわいてこないということです。

現代では今のあるものに満足すれば他人を羨ましがったり、そのせいで自分がつらい思いをしないことです。欲望や執着を考えてみるのがいいかもしれません。

タパス/熱行・苦行

実践する

体の内側から火が出るような熱い練習を、当時の修行者は三昧へ至るためしていました。

私たちは、自身で決めたことに対して一生懸命に努力し成長することです。

スワディヤーヤ/読誦(どくじゅ)

聖典・経典を読む

ヴェーダの聖典を学ぶということがこの時代は大切な学びでした。また、歴代の聖者が書いた経典を読むことも含まれます。

私たちも、自分だけで全てのことを経験することは難しいです。本を読んで疑似体験したり、先人の知恵をいただくという意味で知識を学ぶことが大切だと思います。

イーシュワラプラニダーナ/祈念(きねん)

神への信仰

スートラでは特定の神を信じなさいとはありません。瞑想の対象が最終的に神となり、瞑想の最終段階で神と同一になるような感覚になるとあります。その意味での信仰です。

現代では、欲望だらけの自分の心を少しでも落ち着かせることで、自身にあるゆるぎない自分を信じることだと思います。

「ニヤマ」も、もとは修行者のためのもの。今の私たちにはそのままでは当てはまらないこともあります。本来の意味を知り、今に活かす!自分に活かすことが大切になってきます。

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